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准教授 美紗子(42)
 Gスポット手前までの浅い抜き挿し、そして勃起の全貌を埋め込んでの深い抜き挿しを岩下透は一定のリズムで繰り返していく。

 美紗子のあげる声は澄んで高く、全貌を埋め込んで子宮を突き上げると、仰け反ってまで声を張り上げてくる。その甲高い声は透の鼓膜にキンキンと響いてくる。

「ああキャゥ!…ン…ああン…ァァァァ…キャゥン!…あああ!」

 …こんなに声をあげなければ耐えられないほどの気持ち良さとは。
 透は美紗子のやられ姿を食い入るように見つめる。

 新雪の積もった高原のような美紗子の肌白の腹部がヒクヒクと震え、喉から頬にかけて赤く染まっている。

 この女の快感に比べて男はなんと粗末な快感なのか。それは視覚と征服欲に騙された偽りの快感に過ぎないからだ。

 透は悔しくなって勃起の抜き挿しを中断してみた。すると美紗子の上げる声に艶がなくなり、閉じていた瞼が開いて哀願してきた。
「美紗子を気持ち良くしてぇぇ!」と、透の首にしがみ付いて。

 透もその美紗子の懇願に応えないと男が廃るので、改めて腰を据えて勃起を送り込むが、所詮、男は女の快感の道具に過ぎない。くそ、と脳裏で文句を吐きながら。

 ふたたび美紗子の硝子を砕いたような声が部屋に響いていく。結合部からは汁が滲みだしてテーブルへと糸を引いて滴っていく。

 透は美紗子の淫らに勃起も樫のように硬くなったが、それたけに暴発が近づいているのを覚えていた。

 透はそれでも渾身の抜き挿しをしていく。

 美紗子を逝かせることは無理かもしれないが、直前まで昇らせることは可能だと、頭の中で経済の論理を復唱しながら勃起を鎮め、腰を送り込んでいく。

「ああキャゥ!…ン…ああン…きもちいぃぃ…ァァァァ…キャゥン!…あああ!」
 美紗子がまた啼きだして腹部をピクピク痙攣させる。

 それでも中断されるのを恐れて淫語を付け足しするのを忘れない。
「ああキャゥ!…ン…ああン…きもちいぃぃ…オマンコ、気持ちいぃぃ」と。

 …大学の准教授までがオマンコ気持ちいいか。
 まったく、この世は男の妄想と女の現実が可逆的に繋がっている。

 透がそんなことを脳裏で思ったとき、抜き挿している勃起が膣の外へと押し出す圧力を覚えた。
 
 透は抜き放った。

 膣口から白濁した汁が怒涛のように吐かれてテーブルに散った。と同時に透は美紗子の腹部に向けて暴発した。

                          *****

 美紗子は透に抱き起されて一緒にシャワーを浴びてからバスローブを着てふたたびテーブルの椅子に腰掛けた。

 冷蔵庫から冷えたレモン杯を取り出してグラスに注ぎ、透のグラスにも注いだ。テーブルの隅には夕食の惣菜が残っている。

 美紗子はレモン杯を少し飲んでからテーブルに置いて、
「…すごくよかったわ」
と、透の手に手を被せた。美紗子は絶頂に逝かないまでも満足していた。今夜は始まったばかりで明日の朝までは充分過ぎるほどに時間がある。

 透は片手を美紗子に預けて、レモン杯を喉に流し込むと、
「いまはネットで無修正が見れるが、先生のマンコほど綺麗なのは見たこともない。形も色も濡れも最高です。でも、逝かせられなかった。くそ」
と、賛美と無念の感想を口にした。

 美紗子は恥ずかしくて顔を覆ったが、ふと、岩下透の赤裸々な言葉は彼特有の真実な感情の発露なのかもしれないと思った。変態と彼を揶揄するが、それはセックスについて私たちが常日頃から臆病で遠慮した言葉と行為を選んでいるからだと。

 美紗子も勇気を出して顔から両手を放し、岩下透を見つめ、
「岩下くんのも、大きくて硬いから感じ過ぎちゃうの。だから、あんなに濡れて、声も恥ずかしいくらいに…」
と、美紗子はそこまで口にして顔を赤く染めた。


    次の更新は8/16(月)です。


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maybach | URL | 2021/08/13(金) 00:32 [編集]
次は更新早いですね。ありがとうございます

tetuya | URL | 2021/08/15(日) 10:53 [編集]
いつもコメントありがとうございます。

このところ小説が進んでいるので、早めの更新を心掛けています。
これからが難産になり、悩み多い後半に向かいます。岩下透をどうするか、美紗子の幸福をどのようにするのか、日々、考えています。
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