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DATE: 2017/09/25(月)   CATEGORY: 秘書 萌美(61-80)
秘書 萌美(61)
 萌美の接待によって『望洋の郷・住宅建設』の請負工事の指名を勝ち取ってから、小野田ハウスでは見積書の作成に取り掛かっていた。

 その見積書の作成に問題点が浮かび上がった。それは見積の工事単価を『建設物価』や『積算資料』に頼るだけでいいのか、それとも会社独自の単価表を手に入れる必要があるのか。

 京葉電鉄は大手デベロッパーではないが電鉄会社としては大手である。だから電鉄部門と不動産部門を合わせた独自の工事単価というものがあるのかもしれない。だとしたら、その工事単価を掲載した『単価表』を手に入れなければ予定価格に近い見積書を作成することができない。

 その辺を社長の小野田と開発部長の間で話し合いが行われ、秘密裡に建設関係に強い調査会社に探りを入れてもらうことになった。その結果、京葉電鉄の不動産部に『単価表』なるものが存在することが判明した。

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 入札を来週に控えた八月の第四月曜日、小野田は出勤するとさっそく秘書たちを応接間に呼んだ。

 小野田の正面には室長の倫子。その両隣には響子と萌美。それぞれソファーに腰を下ろしてタイトスカートから美脚を惜しげもなく披露している。

 その三人の秘書は社長と取り交わしている暗黙の了解を順守して、脚を組むことはしないで美脚の行き止まりまでお見せしている。小野田も本題を切り出す前に三人の秘書の美脚の奥の光景をじっくりと観賞させてもらう。
 
 室長の倫子が穿いているショーツは三人の中でデザインが最も淫らで小野田の目をいつも楽しませる。そして響子は人妻らしいシンブルなデザインを愛用して変らぬ貞淑さを訴えている。そして萌美の脚の奥だが…。

 輝彦に抱かれてから装いを新たにしていた。若い女は男に抱かれて絶頂を経験すると髪型から服装まで変えてしまうが、その変化がショーツにありありと表れている。見ている小野田もひやひやするほどに白いナイロンの布地が乏しく、女の形もすっかり布地に映してしまっている。

 …さては逝かされたな。

 小野田は萌美の脚奥から視線を戻すと、秘書たちを見廻して、こう切り出した。
「…それで要件だが」
 
「京葉不動産から工事の単価表を手に入れて欲しい。見積書の作成にはどうしても必要だ。もし手に入れたら特別な手当てをだしてもいいぞ」と。

 すると室長の倫子が身を乗り出して、
「ゴルフでチャンスを作ったらどうかしら」と微笑んできた。

 萌美の研修で京葉電鉄不動産の造成地を視察した時、輝彦と萌美の会話を思い出したのだ。萌美が学生のときにゴルフをしていたことを聞いて輝彦がしきりにゴルフを誘っていたのを…。

 そして倫子も顧客の接待でゴルフのお付き合いまでするようになっていて、そのゴルフ仲間に京葉電鉄の社長がいる。だから、その社長と息子の開発部長の輝彦、そして倫子と萌美の四人のゴルフコンペは可能になる。

「それはいい!」
 小野田も倫子の頼もしい返事に身を乗り出して彼女の手を握りしめた。

 倫子としては、このへんで活躍しないと室長に昇格させてもらった御恩を小野田に返せない。

 応接間での秘書たちとの話し合いの後、小野田は社長席に戻り、秘書たちもそれぞれの席に戻った。

 倫子の席は三人の秘書の内、最も小野田の席に近い。だから社長席の細々とした事や小野田本人の息づかいまでが聴こえるときがある。そのなかでも、部下の秘書たちとの密やかな行為までもが聴き取れてしまう。

 特に新入りの萌美との秘め事は悩みの種になっていた。京葉の部長に抱かれて以来、嫌らしいほどに色気づいて、日に一度は小野田に触らせている。

 室長の立場としては部下が色気づくのはむしろ秘書として好ましい事でもあり、見て見ない振りをしているが、愛撫で反応している女の声を聴かされる立場としては、いくら上司といえども居た堪れない。

 それで自分の席に戻った倫子だが、萌美が午前の部の関係課から回ってくる稟議書を小野田の席に持参する前に邪魔しようと頃合い窺っていた。

 そして総務部からの稟議書を萌美が受け取ったとき、倫子は何食わぬ顔で席を立って社長の席へと向かった。

「例のことだけど、ゴルフのコンペで単価表を賞品にしたらどうかしら」
 倫子は社長席に行くなり、頭に浮かんだアイデアを小野田に持ちかけてみた。

 小野田は机の書類から視線を戻して倫子に向き直る。
「なるほど。勝って単価表を手に入れるか。…だが、負けたらどうする」

「大丈夫です。 新海さんを連れていきますから」
 倫子はそう言って小野田に胸を張った。

 萌美は学生時代ゴルフ部に在籍していて、関東女子学生大会のベストテンにランクインした実績がある。小野田もそれを知っているから頼もしい限りだと思ったが、負ければ相手は女好きの連中のことだ、この機会にとばかり二人を容赦しないだろう。 


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